King Gnuの新アルバム「CELEMONY」が素晴らしすぎたのでべた褒めしちゃう!【感想・レビュー】

2019年12月31日。

紅白歌合戦でKing Gnuが「白日」を演奏するとき、家族の誰かが「でた!白目」と言った。

「いやいや白目て、おいおい」とか思ってたけど、僕はその「白日」どんな曲なのかよく知らなかった。

もちろん聞いたことはあったけど、それはお店かなんかで流れているやつを聞き流してたってだけの話で、「音楽好きなんでしょ?King Gnuの白日めっちゃいいよね!」とか言われても分からな過ぎて白目状態である。

このままでは流行の音楽を知らないヤツになってしまうと思った僕は、1月に発売されるという新譜「CELEMONY」をポチることになる。

それまでのKing Gnuを全く知らないというのもあって、この作品をワクワクしながら何よりフラットな気持ちで楽しむことができた。

結論から言うとめちゃめちゃ良かったのでKing Gnu初心者にもぜひおすすめしたい作品だ。

※興奮しながら書いた記事なので、少し内容が長かったり文章がくどかったりするかもしれません。音源片手にのんびり読んでいただけると嬉しいです。

お気に入り度:★★★★☆

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オペラみたいなアルバム

収録曲
1.開会式
2.どろん
3.Teenager Forever
4.ユーモア
5.白日
6.幕間
7.飛行艇
8.小さな惑星
9.Overflow
10.傘
11.壇上
12.閉会式

タイアップ曲が多いアルバムらしくシングル集みたいになってるんじゃないかという心配もあったんだけど、全然そんなことはなくて、むしろアルバム全体としての流れとか、アート性みたいなものが意識された作品だと感じた。

このアルバムを自分なりに解釈するとしたら、なんとなく『オペラ』という言葉が浮かんでくる。

オペラをよく知ってるわけでもないけど、「開会式」や「幕間」などのインスト曲は弦楽器なども使われていて、次のへの流れをうまくつないでいるという意味では間奏曲みたいだし、7曲目の「飛行艇」あたりにピークを持って行って11曲目の「壇上」から「閉会式」の流れで幕を閉じるところは劇を見せられているようだった。

心つかまれる序盤の展開

人々の歓声や管楽器の壮大な音から始まるセレモニーの「開会式」を終えると。そのあとイントロを挟まずに「どろん」が始まる。

メロディや曲の展開・歌詞には独特のみたいなところが含まれているんだけど、ノリがすごくよくてテンションが上がる。

い↑つだってき↑げんつきなんだ」

てな感じにアクセントが一定のリズムでついてるから、勝手に体が動いてしまう。

Bメロに裏拍で入ってたり、サビに後ろで入ってたりする管楽器の音が個人的にとても好きだし、それまで割とポップな感じで来てたのがCメロの「駅前を流れる~」のあたりからヘヴィーなサウンドが入ってきて(特にベースの感じ)最後はシャウトまでもっていくという最高にかっこいい展開。

歌詞からはまさに現代社会のことを歌っているような曲のような印象を受けた。

そして勢いそのまま「Teenager Forever」へ。

King Gnu – Teenager Forever

このアルバムのリード曲的な立ち位置なのかな?分からないけどこれもいい曲。

語りだすと長くなりそうだけど、好きなポイントがいくつかあるので簡単にまとめようと思う。

まずは、あと何年かでティーンネイジャーを終えようとしている自分にはいってることが突き刺さるところ。10代は長く感じているけど、いざ終わりが見えてくるといつまでも続いていくものじゃないんだなって思うし、だからこそいつまでもこの感覚を持ち続けたい。

まさに「 Teenager Forever 」!

いつまでも
相変わらず つまらない話を

つまらない中に
どこまでも 幸せを探すよ

「いつでもあいかわず」の「ま」と「ら」の音がなんかオシャンティー過ぎてもうヘビロテ!

ほかにもAメロの「そんなのわかってるんだ」でエモすぎるコード進行をしてくるところとか、サビで落ち着いた感じを出してくるところがツボにはまりすぎて一番お気に入りの曲なのかもしれない。

短いごちゃごちゃしたアウトロもこのまま終わってやらねぇぞ感があって素晴らしい。

主役は「白日」じゃない!

4曲目の「ユーモア」は、「 Teenager Forever 」と「白日」の間をつなぐ超責任重大なポジションの曲になる。

この曲の良さは、「は?リード曲だかヒット曲だか知らんけどどうでもいいわ(鼻ホジ)」みたいないい意味での脱力感があるところだ。

水泳とかでも疲れた時のフォームが一番きれいみたいなことを聴くけど、まさにそんな感じ。

井口さんもほかの曲と比べてもちょっと力を抜いたような歌い方をしているように感じる。

ただその脱力感をバンドとしてピタッとはめるのは難しいことだったと思うし、それをやってのけているKing Gnuは何でもできてすごいなと思う。

ひらりこの夜を踊るんだ
なんだかんだで上手く行く
気がしてきた午前一時

ユーモア
King Gnu – 白日

そしてついに来た「白目」!あっ「白日」!

この曲ほんとにいい曲で、流行ってるのはもちろん知ってたんだけどなぜか聴く気になれなくてやっと最近聴いてみてびっくり。こんなテクニカルな音楽が流行ってるのか!!

Aメロからささやくように歌う井口さんの歌声とピアノの音が印象的で、Bメロになったら今度はドラムとベースの音が大きく聞こえて今度はメロディーが常田さんになる。

サビは?サビはどうなっちゃうの?と思いながら聞いていると、Bメロのノリの感じのまま歌はユニゾンになる。King Gnuの一つ好きなところは、特徴の違うツインボーカルでユニゾンが超生きてくるところ。

Cメロはラスサビにもっていくために重要な役割をしてて、このCメロがまた言ってしまえば変態的だ。特に「それでも愛し愛され生きていくのが定めと知って」のところのピアノのコードがありえないような感じになっているような気がするのですが、自分音感ないんで分からないんですが不協和音がとてもいい味を出しているように感じるのですが・・・誰か解説してください。

そしてラスサビは転調してズドーン!

アウトロはイヤホンの左右に音が来てすごく変な気分になるみたいな素晴らしい一曲。

そんな曲で第一幕が終わり、次の展開へと続いていくわけなのだが、このアルバムは「白日」を引き立たせるものじゃなく、「白日」が「セレモニー」の一員として自分の役割をしっかり果たしていることが素晴らしい。

あくまで主役は「アルバム」なのである。

盛り上がりはピークへ

6曲目は「幕間(まくあい)」という1分間くらいのインスト曲。

本来なら休憩時間的な意味でつかわれるような言葉らしいが、このアルバムではこの曲からすでに第2幕が始まる。

この曲が孕んでいる「何か起こりそうな予感」とか「浮遊して安定しない感じ」みたいなものが次曲の「飛行艇」マッチングしすぎていて、この部分がアルバムの中で一番好きだということは間違いない。

King Gnu – 飛行艇

インストからの流れで、ボルテージをマックスまでもっていくこの曲はシンプルな構成とストレートにつづられた歌詞が特徴的でまた彼らの新たな一面を見せつけられた感じだ。

シンプルでノリがいいのはもちろんなんだけど、えぐい音色が使われてたりユニゾンで歌われてたり、個性ははっきり見えているのがまたいい。

この風に飛び乗って
今夜台風の目となって
大空を飛び回って
命揺らせ 命揺らせ

飛行艇

この歌詞がまさにいまのKing Gnu!

そして終幕へ

「飛行艇」が終わるとだんだんアルバムは終幕へと向かっていくことになる。

「小さな惑星」は自分が2・3年くらい前、まだバンドもロックも興味がなかったころにどっぷり浸かっていたボカロ曲の雰囲気をぷんぷん感じてすごい泣きそうになった。

こんな曲も作れてしまうのはさすがにずるい。

King Gnu – 傘 OFFICIAL AUDIO

また10曲目の「傘」は聴いててやっぱり、King Gnuの独特のメロディー進行みたいなのが確立されてるよねって思う。具体的には音楽の知識がないからぜんぜん答ええられないけど、「おしゃれ」ともまたちょっと違った「独特の出汁」みたいなのがある。

さよなら
ハイになったふりしたって
心模様は土砂降りだよ
傘も持たずにどこへ行くの

歌い方も相まってか、「どこへ行くの」と言われた瞬間ハッとなる感じがある。

そして「壇上」と「閉会式」でこのアルバムを締めくくることになるのだが、ここにきてガチムチのピアノバラードを持ってくるという素晴らしさ。・・・ガチムチのバラードってなんですか?

あ、このアルバム終わってしまうんだなって直感してしまう1曲。

目に見えるものなんて
世界のほんの一部でしかないんだ
今ならそう思えるよ

壇上

この曲は常田さんの想いを全部込めたらしいけど、ブレイクしたからこその寂しい部分みたいなところも何かあるんだろうななんて個人的に思ってみたり・・・

「閉会式」でアルバムは幕を閉じる。

人々の歓声と弦楽器の奏でる不思議な音楽、閉会式と言えば「おしまいっ!解散っ!」みたいなイメージになってしまうけど、このアルバムでいう閉会式は「あれ、いつの間にか終わっている・・」みたいにスッとフェードアウトする。

何か次への期待も孕ませながら。

まとめ

こんなに素晴らしいアルバムにリアルタイムに出会えたことに興奮しすぎて、ぶっ通しで4時間ぐらい悩みながら執筆していた。

曲が足し算になるアルバムではなく、曲が掛け算になる。

このアルバムはまさにそんなアルバムだった。

これからKing Gnuの活動にさらに注目してみていくことにラると思うけど、このアルバムで彼らが称賛されている理由も分かったし、これから日本のポップ・ロックというジャンルだけにとどまらず、もっと広いところで日本のバンドとして活躍していくことは間違いない。

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